｢極と蕾～極道と恋を知らない人妻と～｣のレビュー・感想

「極と蕾」の一巻と二巻には、「極と蕾」のお話だけではなく、世界観の全く違う「偏差値の悪魔」(三話分)というお話が収録されています。

「極と蕾」の内容はW不倫のお話だけど、揺れ動く感情や周囲の人間模様を丁寧に描いている為、受け入れられる。
ばったりバーで出会った極道の九十九の安定の執愛も良いし、人妻の紗梨が本心を自覚しながら、強く成長してゆく姿もよく描かれています。

絵も内容も構成も見事なもので惹きつけられます。

「極と蕾」だけだったら文句なしに購入しますが、「偏差値の悪魔」のお話に全然興味が湧かないし、購入はないかな。

普段は単話買いはしませんが、買うんだったら「極と蕾」だけが入っている、マイクロの方にするかなと思います。

絵がきれいで九十九の鳳凰がとってもきれいに書けてて素敵だと思った。ストーリーはW不倫だけどドロドロしたイメージなく読めた。

不倫とヤクザでは、幸せな未来は見えないので、どこが着地点なのかがものすごく気になる。さりちゃんと九十九さんの幸せを願うけれど、どうなれば彼女達は幸せなのだろうか。。。
さりちゃんが早く離婚して、次に行けば良いのにって思うけど、愛だけで、カタギのお嬢様がヤクザの世界にいけるのだろうか。まぁ、離婚とヤクザの世界に入るかどうかはまた別の問題だね。
絵が美しいので、そこも良しです。

リアルではどちらも大っ嫌いだけど、
このお話にはとても惹かれてしまう。
登場人物の誰にでもそれぞれに言い分があり、
それに説得力があるからだと思う。
不倫。やくざ。
説得力があれば何をやっても良いという事ではないが、
そこは漫画の中のお話。
どうあっても落ち着いた暮らしを送れるようになる
未来を想像できないし、
ヒロインが手放しで幸せになれそうな予感もない。
でも、人生一度きり。
覚悟を決めて生きて行くヒロインの姿を、
この漫画の中で見られるのならそれで良しかな。

絵もお話もセンスに色気が在って最高！九十九さん格好良い！関西弁キャラ余り得意ではなかった私でも凄く良かった！背中の墨が朱雀なのも良いな。ネグレクト怖というかつくも勿体無い。常に少しずつ伏線が出て来て続きが気になります！