あらすじ開示されないカルテ、消された検査結果、薬の予防投与―――。この記憶障害には、裏がある。/日本における脳血管疾患の患者数はおよそ112万人。そして患者の多くが何らかの後遺症と闘っている。術者を経験し、またひとつ医師として自信をつけた川内ミヤビ。一方、ミヤビが抗てんかん薬を服用していることを知った三瓶は、それを指示した主治医である大迫教授に疑念を抱く。関東医大の綾野に協力を仰ぎながら、記憶障害、そして失われた記憶に隠された真相を暴こうとするが―――。「抗てんかん薬」「側頭葉てんかん」の症例を収録。
えりゅ通報5.0良かった(TT)遂に完結!この漫画には、医療従事者のライフ以外にも、様々な社会問題を色々教えてもらった。学校の教科書にしてもよいくらい、貴重で考えさせられるストーリーで編まれていると感じた。そして、ミヤビ先生と三瓶先生とのミステリアスな関係性が主軸に置かれているのが、ただの医療モノではない物語の奥行きの深さを形作っていたと思う。2人の関係の始まりが、最後の最後に明かされて、お互いなんて思いやりのある人たちだろうと心地よい衝撃を受ける。そして、ミヤビ先生の病気は……おそらく、読者みんなが望んだ形で終わったのではないだろうか。チャップリンの『街の灯』を観た後のような、静かで嬉しい後味が止まらない。2024/10/25いいね(1)