ルベリア王国の王太子となり、公爵令嬢エリナと結婚したアルヴィス。無事にマラーナから帰還したものの、命の危機もあったことからしばしの休暇が与えられた。休暇中は離れていた期間を埋めるようにエリナと過ごすアルヴィス。しかし、父ラクウェルから届いたラナリスの婚約に関する手紙をきっかけに、視察としてベルフィアス公爵領に向かうことを決める。視察には、アルヴィスの育った環境を知りたいというエリナと、外の世界を知る良い機会だと王女キアラも同行させることに。けじめをつけるのだと覚悟をもって赴くアルヴィスに対し、ベルフィアス家はそんな覚悟ごとあたたかく迎え入れてくれる。その姿に家族の絆を知るエリナだったが、彼女も思わぬ再会を果たすことになり――?これはとある王国のお話。ふたりが恋を知り、愛を育んでいく物語。【電子書籍限定書き下ろしSS】「キアラと領都めぐり」収録