リアルとファンタジーと、そしてリアルを丁寧に。
ファンタジーとリアルが絶妙に塩梅された、
基本の食を大切にする日々の暮らしが、
丁寧に紡がれていく漫画です。
実は、数年前に偶然観たドラマが、
本書を知るきっかけでした。
ドラマもひょうひょうとした空気感が良かったのですが、
それも本書の情緒が忠実に再現された物だったのだと改めて実感。
ただ、漫画の方が、より、
面白味・可愛気が強いように感じましたが。
(すーんとした浮世離れした基さん、
わちゃわちゃした現代っ子オン、
二人に寄り添う犬(?)のむぎ。
主要三人のキャラの造形がホントに良き!)
本書で紹介されているのは、
自己の手でお世話をして季節毎に収穫できる物を、
大切に大事に工夫して無駄にせずに活かしていく営み。
買えば済む暮らしをしている私には、
究極の贅沢な営みだと感じます。
ただ、贅沢だと羨むばかりではなく、
本当に大変な日々のお世話を重ねてこその
暮らしだということも理解できます。
漫画の中では詳細には描かれていない苦労も含めて、
自分には出来ないその暮らしぶりが眩しく、
得難い物だと感動しつつ読ませていただいています。