日本の植民地時代、樺太・真岡町まで流転していった一朝鮮人家族。愚哲は国民学校5年生のときに皇国少年として日本の敗戦を迎えるが、ソ連の侵攻後、一家はユダヤ人の協力を得て辛くもサハリンを脱出する。一族離散のこの体験と歴史の非情は、愚哲少年にはかり知れぬ罪意識を植えつける。在日朝鮮人としての自己形成がうまくいかぬこの未成年者と朝鮮戦争の勃発。戦後日本の、欺瞞と忘却の中で生きる愚哲の希望とは何か。
既刊(1-6巻)
地上生活者 第1部 北方からきた愚者
地上生活者 第2部 未成年の森
地上生活者 第3部 乱像
地上生活者 第4部 痛苦の感銘
地上生活者 第5部 邂逅と思索
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地上生活者 第1部 北方からきた愚者