ドイツ文学教授・榊(64歳)への好意は“嗜好”なのか“恋”なのか…恋の定義に苦悶し、嫉妬心に戸惑う大学院生・元子(23歳)。そんな折に現れた榊の元妻・朝霧、元子に何かと絡んでくる助手の田中、田中に想いを寄せる元子の友人・樹里…各々の想いは交錯し――!?詳細
midori通報4.0とにかく年の差が激しすぎる。人との交流と心の動きに不器用な主人公と、人生経験をそれなりに積み上げてきた理知的な教授。2人の気持ちが恋愛だと認めるまでに、2人ともとても時間をかけて、様々な分析と理性と自分の真実の気持ちについて考える。主人公の女性が人間として成長していく話であり、特殊なかたちのプラトニックラブの話であり、都度葛藤が起きる話で、常に色んな事を考えさせられた。メインの2人の誠実さや思慮深さに好感が持てるので、2人の恋愛を凄く応援したいが、その年の差故に安易にエールをおくりづらい。それでも結びはとても綺麗にまとめられていた。しあわせだけでは終わらなかったけれど、良い話だった。2025/06/22いいね
リンゴさん通報5.0美しいとても素晴らしい作品だと思いました。悩みや慕情さえも気品があり、美しく…涙が零れる物語です。読む度に主人公を好きになり、彼女が愛した人を尊いと思う。少しずつ惹き込まれ止まらなくなるので、是非ラストまで読んで欲しいです。2022/12/05いいね(1)
はりまま通報5.0二人が出会った時から考え得る未来のひとつがきたなぁというラストでした。それでも暖かな気持ちで読み終えることが出来たのは、主人公のひたむきさかなと。ハラハラもしましたが、とても優しい作品でした。2020/11/14いいね(1)