アルトにラギとの別れの時が迫っていた。命が残り僅かと悟ったラギは、セツナに「最後に私と闘ってくれ」と願い出る。ラギは獣人である自らの闘いをアルトに見せることで、いまだ獣人の力を知らないアルトの心に、その闘う術を刻もうとしたのだった。それは独り立ちするための糧をアルトに遺そうとする、ラギの命がけの賭けでもあった。移りゆく季節の中、悲しみを知ったアルトは少しずつ大人になってゆく――。第一部完結。詳細
ブドウさん通報5.0刹那...セツナ.......切ないです!!(ハートフルでエモくて)チートスキルおらおら異世界ものではなくて、チートスキルはあるものの、元々病死した主人公が動ける体を手に入れ、はじめて自由に生きるということを手探りして生きていくのが良いです。自分探しというか......です。弟子への接し方も子育てのようで、育むということを考えさせられます。おらおらでないからこそ、これぞ冒険譚であり、人生譚だな思える作品です。落ち着いた雰囲気で、ところどころで人の優しさや残された者の寂しさ、世の中の問題事や生きるという過酷さに真剣に向き合う姿にウルっときます。そんな主人公のひたむきに生きようとする姿や弟子育て、自分育てに、読者の私も見守りたくなります。ああ、エモい!!かと言って、重くない。主人公の冷静で賢く、温かい性格ゆえでしょうか?2025/07/26いいね