訳あり秋くんの恋が聴こえる

秋君が優しくって良かったんだけど、
訳あり秋くんの、その訳が、前半の秋くんのキャラクターを、嘘にしてしまった。

自分が役立たずの子供だったから婆ちゃんを殺してしまったと、声が出なくなるほどショックを受けた子が、他人の家に居座ったり(これは子供ならあり得るけど)、安定したメンタルで人と接する事はできないよ。
ばあちゃん家があるのに男子高校生と同居を続ける主人公も意味が分からない。両思いだけどお付き合いは卒業までダメ。けど同居OK。????　
同居する(できる)のは秋くんが子供だからであって、確かに秋くんは子供だと思う。しかしこうなると主人公の恋心が少しアレなものになってしまう。
弁護士の父親の同意もあるんだし、別居して自立させた上で交際の方が健全だと思うよ。同意があれば未成年でも犯罪ではないと、作中に出ているのだから。

秋くんが少女漫画に都合のいいキャラで、シチュエーションを楽しむだけの漫画という意味では◎だけど、お話の破綻具合がよろしくないので星3とさせていただきます。ごめんなさい。

別にいやらしくもないし心の交流がメインなのだけれどもコンプラとかうるさくなったらヤバいかもね。

訳あり秋くんは、気軽に読めるかと思いきや、5巻くらいでちょっとシビアに。
なかなか珍しい設定で、ちよちゃんが良い人で良かったね。っていうことと、大人からすると高校生は犯罪よね。っていう。
そのバランスをとりながら、成人したら、、、少なくとも高校卒業できたら、2人は幸せになれるんじゃないかなぁ。時間はかかるけど、頑張ってほしいですね。

タイトルにある『聴きたい』は恋だけでなく声もなんだろなーと思いながら読んでます。
高校生男子なのに主人公である社会人女子を守ろうとするような男な部分が出てくるかと思えば、あどけない笑顔や照れた表情、子供っぽい仕草や感情のギャップが読めば読むほどたまらないです。