月刊誌『科学』は1931年に石原純、寺田寅彦らによって創刊された総合科学雑誌です。第一線の研究者がみずから執筆し、科学に関心を寄せる多様なバックグラウンドの読者に向けて、高度な研究成果を紹介することが、創刊以来変わらない本誌の大きな特徴です。純粋に知的好奇心をかきたてる話題から、社会との関わりの深い話題まで、幅広く取り上げます。
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【特集】なぜ社会行動は進化したのか?
霊長類の社会と血縁構造――ヒト社会の起源を探る・・・・・・井上英治
鳥類の協同繁殖が変動環境に偏るのはなぜか?・・・・・・野間野史明
イルカの社会性――接触・同調のコミュニケーション・・・・・・酒井麻衣
魚類から再考する社会的「行動」と「行為」――ヒト中心主義からの脱却・・・・・・十川俊平
アリはなぜ1匹で生きられないのか・・・・・・古藤日子
昆虫の多様な仔育て・・・・・・藤岡春菜
人間より誠実なゴキブリ?――クチキゴキブリの奇妙な配偶行動とペアボンド・・・・・・大崎遥花
利他性が支えるヒト社会・・・・・・小田亮
自己家畜化――相互依存としての社会性の進化・・・・・・外谷弦太
[巻頭エッセイ]
データサイエンス学部の危うさと希望・・・・・・山下智志
ヘビはウロコがあるから怖い・・・・・・川合伸幸
フェレットを用いて脳の皺を理解する・・・・・・河崎洋志
[新連載]
野球の認知脳科学1 データは野球を捉えられるか?・・・・・・柏野牧夫
[連載]
夜の教室からリュウグウへ――定時制高校科学部の挑戦3 〈インタビュー〉ただ楽しかった日々――OB・戸田拓邦さんに聞く・・・・・・戸田拓邦
3.11以後の科学リテラシー148・・・・・・牧野淳一郎
言語研究者,ユーラシアを彷徨う10 困窮邦人,一家で路頭に迷う――トルコ語とモンゴル語・・・・・・風間伸次郎
[科学通信]
カメムシの大量発生はなぜ起きるのか?・・・・・・田渕研
次号予告
表紙デザイン=佐藤篤司