「どんなことからも必ず守るから」
妓楼・翠泉楼で耳にした機密を裏社会に売り、
情報屋としての立場をかためはじめた笙鈴。
しかし、上海を裏で支配する
秘密組織“八蜃会”をまとめる秀英に
大金で身請けされてしまう。
令嬢だった頃から笙鈴を欲しかったという
彼は決して無理強いせず、護衛のかわりに
対価として身体を支払う契約をかわす。
熱を孕んだ眼差しで見つめられ、
甘く責める秀英が中で果てるのを感じると、
笙鈴は心を許しはじめている自分に気がつく。
男を愛することなんてない。
誰かに心を明け渡すなんて怖いのに…。
ある日、笙鈴は薬を盛られ攫われてしまい――!