腐りきった教国から聖女セレナを救出したベルクとアリア。「どうか力をお貸しください。バドル様の身が危ういのです」 そこに現れたのは、侯爵家内でベルクを冷遇していた元世話役のラティナだった。フィフスの扇動による王国の内乱や魔物の急襲で疲弊する兄を救うため、ベルクは再び祖国に舞い戻る。「国の危機を目の前にして、見下していたはずの俺に縋る・・・・・・お前等は、本当にそれでいいのか? 何も感じないのか?」軍の全権指揮権を手に入れ、彼なりのやり方で騎士団を鼓舞しまとめるベルク。やがて、無能とされていた侯爵家次男は魔物の軍団を前に、誰もが驚く卓越した軍略の才を発揮して――!?