終末の時に現れるという“創世の力”を自在に操れる娘、リリアン。オレリーアナから急遽ブロニジアに帰国した彼女は、ついにエルンスター聖王家の使者たちに捕捉される。だが愛する人、リカードを諦めてまで、聖王に嫁ぐ道を選ぶ。その心の裡には「聖王妃になって故国を滅ぼしたシタへ復讐する」という燃えるような野望があった。一方で、エルンスターの国内では神官や元老院による権謀術数がめぐらされていた……。
壮大なヒロイック・ファンタジー、『エルンスター物語』シリーズ第3弾。
●日野鏡子(ひの・きょうこ)
1966年生まれ。東京都北区赤羽で育つ。豊島岡女子学園卒。東洋大学文学部印度哲学科在学中にSF誌からデビュー。以降ライトノベル中心に多数上梓。代表作『エルンスター物語』『桜の國の物語』など。こよなく愛するもの・猫猫猫自由ネコネコ。