あらすじグラーフェ伯爵令嬢のエルザには「出来過ぎた」婚約者がいる。相手はかつて世界を救った英雄の一人である魔術師を輩出した、ベルネット侯爵家のルーフェン・ベルネット。二人は良好な関係を築いていたものの、感情を素直に出す彼から愛を囁かれたことはなかった。つまり、自分はただの婚約者でしかないのだ。そう思いながらも一緒に居たいと恋心を隠して過ごすエルザだったが、世界の危機によりルーフェンが騎士として選ばれ、旅に出ることになり――