「道を見失うな、ナタリア。何度でも言うぞ。私を利用すればいい──私の手を、拒まないでくれ」他人の魔力を増強し魔術の発動を助ける稀有な能力を持つ者、伝説の補給魔術師"アークシリア"。臨時魔術教師のライルや義姉オンディーヌの手を借り、ナタリアは未熟ながらもアークシリアとしての力を発揮し始めていた。強く惹かれ合うナタリアとライルの距離も、もはや教師と生徒の立場を超えたものになりつつある。そして、つかの間の休暇が終わり二年生に進級したナタリア達は、ある日、オンディーヌの婚約者である第二王子ジェローニから彼の伏せられていた過去を明かされる。それはナタリアたちのみならず、国家すら揺るがしかねない内容で……!?