仕事中、頭の中にこんな言葉が浮かんできたことはありませんか?
「あんなこと言わなければよかったな」
「こんな仕事やっても意味ないのに」
「また失敗してしまった」
「何をしたってどうせうまくいかない」
「あの人ちょっとおかしいんじゃない?」
「あ~終わった、人生もう詰んだ……」
私たちは日々、無意識のうちにこういった「頭の中のひとりごと」をつぶやきながら過ごしています。
一説によると、その数なんと1日4~6万回。単純計算するとおよそ2秒に1回、起きている間ずっと、 こうした「自分との対話」をしていることになります。
それがポジティブで前向きな内容なら、気持ちが明るくなって心も軽やかになるでしょう。
逆に、もしそれがネガティブなものならどうなるでしょうか?
後ろ向きで否定的な発言ばかりする人と、1日中話しているのを想像してください。気分が滅入って、 心が重苦しくなってしまうのもムリはありません。
たしかに、仕事をしていればつらいこと、しんどいことは必ず起きます。 問題や面倒ごとをゼロにすることはできません。
しかし、そういった物事をどう思うか、どう認識するか? 「頭の中のひとりごと」であればあなた自身が決められます。
悪いことが起きたからといって、そこに「悪い考え」を重ねていては、 二重の意味でしんどくなってしまいます。
物事そのものは変えられなくても、「その物事についての考え」は自分次第。
必要以上に深刻に考えなければ、その分、客観的で冷静な視点も戻ってきます。
頭に浮かんだ言葉を客観的に見直す習慣を持つようにしてください。
本書では、つい言いがちな「心が重くなるひとりごと」を「すっと軽くなるひとりごと」 に言いかえるパターンを81例、掲載しています。
「人間関係」「ストレス」「コミュニケーション」「失敗が怖い」「メンタルが不安定」「逆境や困難」 といった、仕事でよくある状況ごとに紹介していきます。
気になる項目から読んでも、しんどくなったときにパラパラめくるだけでも大丈夫です。
狭くなってしまった「考えの視野」を戻すためのハンドブックとして活用してください。
本書によって、仕事で疲れた心が少しでも軽くなることを願っています。