あらすじ幸せになるはずの婚姻が、彼女を傷付け追い詰めた。婚約者の乱暴で身も心も痛め付けられたリュシーは四月の真夜中、湖に身を投げる。対岸の異国に漂着した彼女は、セントバーナードを連れた農夫の青年ネロに救出され奇跡的に生還したが記憶を失っていた。覚えているのは「白百合」を意味する自分の名だけ。優しい彼と過ごす穏やかな時間はリュシーの心を癒やし、やがて二人は恋に落ちるが……。犬好き農夫×記憶喪失の令嬢。雄大なアルプスのもとで育まれる、甘くも切ない純愛。