酒席の帰り、酔いつぶれた律をゆずは自宅へ連れ帰っていた。翌朝覚醒した律の瞳に飛び込んできたのは初めての天井、記憶の断片、そして優しい声――。慌てて帰っていく律の背中に、ゆずは昨晩の記憶を呼び起こす。夜の静けさの中、ふたりの距離はぐっと近づく。「やなやつじゃないよ?」「触ってほしい」律の無防備な甘えに、ゆずの心は高鳴り、けれど過去の思い出からそれを受け止めきれずにいる。そして想いが溢れかけた瞬間――。ふたりの曖昧な関係。それでも、たしかに“特別”は生まれている。迷いとときめきが交錯する、切なくて愛しい一夜を描いた、ゆずりつ第6話。こちらの作品は同人誌です。全34頁全年齢

