【この合本版には、『森の戦士ボノロン ポラメル復刻版』2012年2月号~12月号が収録されています。】《2012年2月号 ジャングルのきょうだいの巻》密林におおわれた国に、カポックの巨木がありました。巨木のそばに住む兄弟、ジルクとポルタは、おたがいのことをうらやましがっては、いつもケンカばかりしています。そんなふたりの前に、ある日、いたずら魔女のチューマがあらわれ、ふたりの姿を入れかえてしまいます。兄と弟の役わりが逆になって大喜びのふたりは、思うぞんぶん、その姿を楽しみます。ところが、そこへ大きなたつまきがやってきて……。《2012年4月号 ツバメのピーチの巻》シナノキの巨木がある小さな村。ケンは窓の外で寒さにふるえるツバメの子を見つけます。友だちのいなかったケンは、ひとりぼっちのツバメにピーチと名付け、友だちになりました。ある日、ケンは熱を出して寝こんでしまいます。けれども次の日、なんとピーチがカミナリ山から薬草を持ってきてくれたのです。ケンの熱は下がり、すっかり良くなりました。一方、ピーチは傷だらけに……。今度はケンが、ピーチを助けようとしますがーー。《2012年6月号 グリフとアカマツの森の巻》今にもたおれてしまいそうなアカマツの巨木がありました。その木はぶきみで、近づく人はいません。そこに、ロッティという少年がやってきました。ロッティは死んだグリフじいさんに、この巨木をだいじにしてほしいと言われていたのです。巨木の下でロッティはふしぎな夢をみました。それは、子どもの頃のグリフじいさんの夢です。あたりは砂漠。水がのみたいと苦しんでいます。いったい、何があったのでしょうか……?《2012年8月号 パンノキの木登りの巻》大きなパンノキがそびえる南の島。男の子のスロは、お父さんが取ってくるパンノキの実が大好きでした。ある日、お父さんは巨木の前にスロを連れて行き、登って実を取ってくるように言いました。登れるまでは家に入れないというのです。でもスロは高いところが大の苦手。一番低い枝までしか登れませんでした。その日から、お父さんとギクシャクしてしまうスロ。ところが、実はお父さんにはあるひみつがあって……。《2012年10月号 とおせんぼの木の巻》ロビはとてもわんぱくな男の子。学校でもろうかを走るなど、きまりを守りません。そんなロビの学校で、ある日、山登りきょうそうが行われました。山のふもとには、ゴールまで近道できる道がありますが、そこは決して通ってはいけないと、校長先生からきつく言われていました。そこには道をふさぐように、『とおせんぼの木』が立っています。けれども、わんぱくなロビは、1等賞になりたくてその道をとおってしまい……。《2012年12月号 マルロの木の実ひろい》お母さんとふたり暮らしのマルロは、毎日お手伝いをお願いされています。友だちに誘われても、お手伝いがあるので遊びに行けません。ある日、木の実を集めてきてほしいと頼まれたマルロは、とうとういやになって、ムクノキの巨木の下でカゴを投げ出してしまいます。するとそこに、ボノロンとゴン、そしてマルロと同じくらいの年のふしぎな女の子ピピがあらわれます。ピピは、木の実ひろいきょうそうをしようとマルロに言います。