あらすじ人文学の危機が現代にもつ意味とはなにか.人文学的価値観はいかにデモクラシーに寄与しうるか.生涯を通して人文主義者を体現したエドワード・サイード.他者の歴史と思想に反映する自己批判からこそ,正確な自己認識が生まれると説き,人文学の真の目的をここに論じる.人文学再生にむけた,サイード最後のメッセージ.(解説=富山太佳夫)