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縄文 革命とナショナリズム

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戦後日本は何につまずき、いかなる願望を「縄文」に投影したのか。岡本太郎が縄文を発見し、思想家、芸術家たちのなかで縄文への関心が高まった。柳宗悦ら民芸運動の巨匠たちが縄文に本当の美を見いだし、島尾敏雄が天皇以前の原日本人の姿を託し、吉本隆明を南島論へと向かわせた。縄文は日本赤軍のイデオロギーにも取り込まれ、オカルトを経由しニューエイジ、スピリチュアリズムに至る。梅原猛が霊的世界を称揚する縄文論を展開し、「縄文ナショナリズム」を生み出すことになった。それは、一九九〇年代の右傾化現象のなかでさらに裾野を広げている。戦後日本人の新たな精神史。アナーキストも保守思想家も、縄文には夢をたくしてきた。その系譜を細大もらさずおいかける、超古代幻想の現代史。――井上章一あらゆる「日本」が投影される縄文の現代史を網羅し、その思想の体系を詳述した重要な一冊。――いとうせいこう序章  戦後日本が「縄文」に見ようとしたもの第一章 岡本太郎と「日本の伝統」     縄文発見     対極主義と「日本の伝統」第二章 民芸運動とイノセント・ワールド     民芸運動と「原始工芸」     濱田庄司の縄文土器づくり     最後の柳宗悦第三章 南島とヤポネシア     島尾敏雄の「ヤポネシア」論     吉本隆明『共同幻想論』と「異族の論理」     ヤポネシアと縄文第四章 オカルトとヒッピー     空飛ぶ円盤と地球の危機     原始に帰れ!——ヒッピーとコミューン第五章 偽史のポリティクス——太田竜の軌跡     偽史と革命     「辺境」への退却     スピリチュアリティ・陰謀論・ナショナリズム第六章 新京都学派の深層文化論——上山春平と梅原猛     上山春平の照葉樹林文化論     梅原猛——縄文とアイヌ終章  縄文スピリチュアルと右派ナショナリズム
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