営業時間は1日1時間。「日の出製麺所」のうどんはなぜ人を惹きつけるのか。三代目が初めて語る、麺づくりのすべて香川県坂出市で三代続く「日の出製麺所」。製麺を本業としているためうどんを提供するのは、平日の11時半から12時半のわずか1時間ですが、その時間をねらって、全国から熱烈なファンがかけつけ大行列ができます。三代目の当主・三好修氏が目指しているのは、「何もつけなくてもおいしい麺」。天候や湿度に合わせて小麦粉をブレンドし、その日その時に一番いい状態の麺を打つ。店で提供するのは「あつい」「冷たい」「ぬるい」「釜玉」の4種類のみですが、そのシンプルな一杯に、遠方から足を運ぶ人が後を絶ちません。「自分は、うどん以上のことはできません」と語る三好氏。飾らず、迷わず、まっすぐに麺と向き合う。うどん好きがうなるひと玉はどうやって生まれるのか。知られざる製麺所の舞台裏を記録したドキュメンタリー・ノンフィクション。■うどん店ではなく「製麺所」に生まれて■1章 祖父のこと 父のこと■2章 粉と私 ■3章 人生を変えた瀬戸大橋■4章 見えないお客様に会えることに感謝■5章 従業員さんと家族■うどんを美味しく食べるために大切なこと■巻末付録 讃岐うどん七変化「麺大好きシェフの創作レシピ」( PARCO FIERA中條大輔氏、KOMB原田アンナベル聖子氏、Gallery&Restaurant舞台裏 箱石和行氏)三好 修(ミヨシオサム):1964年香川県坂出市生まれ。’87年大学卒業後『吉野商店』(大阪)を経て(有)日の出製麺所入社。’94年香川県うどん品評会にて農林水産大臣賞受賞。’95年阪神淡路大震災の炊き出しに参加。2004年ニューヨークの讃岐を世界に広める団体によるイベントで手打ち実演。翌年は和食店とのコラボに招聘されニューヨーク・タイムズに掲載され、以後ジャパンデイなどで毎年のように実演に参加。’06年映画『UDON』の取材を受ける。’09年パリで行われたエキスポジャパンにてうどん学校実施。’11年東日本大震災の炊き出しに参加。以後ボランティア宅『こけめ農園』へ毎年うどんを送付。’14年アメリカ、ジャパンソサイティーでのイベントにてうどんで初の講演を行う。’17年全国育樹祭にて天皇陛下(当時皇太子殿下)に献上する讃岐うどんの調理人として招聘された。このほか、コンサート・フェスでのケータリング、全国の百貨店催事からの出店要請にも多数対応。趣味はうどん、そば、ラーメンの食べ歩き。藤田 実子(フジタミコ):食にまつわる人、そしてその人々の 仕事 、人生、哲学を中心に取材・執筆。主な取材・執筆作品に『鮨 一幸のすべて』『鮨 さいとう 鍛錬と挑戦』(共にKODOKAWA)などがある。【電子版のご注意事項】※一部の記事、画像、広告、付録が含まれていない、または画像が修正されている場合があります。※応募券、ハガキなどはご利用いただけません。※掲載時の商品やサービスは、時間の経過にともない提供が終了している場合があります。以上、あらかじめご了承の上お楽しみください。