「正体を現す気になったか?」遊馬の問いに、男は不敵な笑みで応えた。直後、白のタキシードとマスク姿に変化する。「わはははは、見事だ遊馬君。そう、私は猟奇王!」初秋の築地。骨董屋の女将から猟奇王の挑戦状が届いたという報を受け、少年記者・天瑞遊馬と聖麻衣子は店に向かう。そこで、遊馬と猟奇王の闘いが幕を切って落とされた! お嬢様刑事や新怪人も乱入し、さらなる事件が巻き起こる。果たして遊馬は、猟奇王の野望「日本猟奇化計画」を阻止できるのか?
終戦間もない昭和29年の東京を舞台に繰り広げられる、新感覚オカルト冒険ミステリ『東京タブロイド』外伝、第1弾。6本のストーリーが収録された短編集。
●水城正太郎(みずき・しょうたろう)
1971年東京生まれ。有限会社ホビー・データ勤務を経て『東京タブロイド』で作家デビュー。ライトノベルを中心に執筆。著作に『いちばんうしろの大魔王』等。アニメ『戦国コレクション』にて脚本を金澤慎太郎の名義で執筆。オカルトとルアーフィッシングを愛好。