棉のような雪が静かに舞い降りる宵闇,1943年の満洲で梶と美千子の愛の物語がはじまる.植民地に生きる日本知識人の苦悶,良心と恐怖の葛藤,軍隊での暴力と屈辱,すべての愛と希望を濁流のように押し流す戦争・・・・・・「魂の底揺れする迫力」と評された戦後文学の記念碑的傑作を敗戦60年を機に再び世に贈る.詳細