ソ連戦車隊と夥しい歩兵が,国境線を越えた.蛸壺にこもり,迎え撃つ梶たちの中隊は数人を残して壊滅.捕虜となるが脱走し,遮る物とてない曠野を彷徨する梶の上に雪は無心に舞い続ける・・・・・・非人間的な世界を人間的に生きようと苦悩し,闘った人間の波乱万丈の物語.日本人の戦争体験の集大成ともいえる戦後文学の雄編,完結.詳細