「もう、終わりにしましょう」
美しく成長した幼妻が放蕩貴族に告げたのは突然の別れの言葉だった――
19世紀英国、めくるめくドラマティック・ロマンス!
公爵家の三男ルールは若手実業家として手腕を振るう傍ら、英国社交界で華やかな浮き名を流していた。
そこへある日、妻を名乗る女性が訪ねてくる。
3年前、余命僅かな恩人から、16歳になる娘ヴァイオレットとの結婚を条件に会社経営を託されたことを思い出したルールだったが、
式を挙げて以降、彼女と過ごしたことはなかった。
美しく成熟したその姿に見惚れるルールに、彼女は冷たい一言を放ち……。