自分がこれまで目を背けていたこと、逃げていたことに、今こそ向き合わなくてはいけない……。青年司祭アドリアンはサラ村を発ち、ヴェネデット大修道院に到着。旧友ロヴィンと久しぶりに語らい、さらに次の目的地ブランシュ邸では従妹のサリアと邂逅する。しかし、次に訪れたコンヴェルスス修道院では、我欲にまみれた者たちが待ち受けていた。きっかけは、自分は異教徒シルフィアードだと主張する奇妙な子供で……。
悲しき死者の魂の訴えを聞く『聴罪師アドリアン』シリーズ、第11弾。電子オリジナルとなる長編ファンタジー。
●吉田縁(よしだ・ゆかり)
名古屋市在住、みずがめ座、O型。1995年下期のコバルトノベル大賞佳作を受賞しデビュー。主に、西洋中世をモデルとした架空ファンタジーを執筆。代表作は『聴罪師アドリアン』シリーズ。趣味は手芸、多肉植物。