――“好き”は、いつも間違った形をしている。25歳の紗良は、大学時代から想い続けた男・涼と“都合のいい関係”を続けていた。しかしある日、突然の一言でその関係は終わりを告げる。傷ついた紗良を励ましたのは、親友の美里。「次こそ“ちゃんとした恋”をしよう」――そう思って始めたマッチングアプリで、デートを重ねる日々。けれど、どんな相手と会っても、心のどこかで涼を探してしまう。一方、美里も結婚が決まったというのに、どこか幸せそうじゃなくて……。正しい恋って、なんだろう。20代のリアルが詰まった、痛くて、愚かで、どうしようもなくリアルな大人の恋愛群像劇。
