一行一行、蟹の味がするようでしょう――。向田邦子から村上春樹、三島由紀夫からエラリー・クイーン、芥川龍之介から江戸川乱歩など、水のようにたゆたいながら広がっていく連想。“本の名探偵”によって、古今東西の作品や人物が、時空やジャンルを超えて縦横無尽に結びつけられていく。そしてその先に待つ、豊穣な時間。やがて物語の舞台は、泉鏡花の故郷・金沢へ。泉鏡花文学賞受賞作。(解説・野崎歓)詳細