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落日後宮の密かごと 書を愛づる姫は語らない

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900
時は平安。十四歳の少女、比子(なみこ)は婿となる男を置いて逃げた――「源氏物語」の空蝉のように。 それから十年。ひとりで生きていくことを決めた比子は、縫い物を司る御匣殿(みくしげどの)の女房としておひとり様道を邁進していた。 そんな折、新しい蔵人頭が赴任してくる。 日に焼けた肌と鋭い目を持つ美丈夫は、比子の夫となるはずだった藤原禎光(ふじわらのよしみつ)だった。なるべく距離を取ろうとする比子だけれど、宮中で評判の「けしからぬ物語」をめぐる事件に禎光と一緒に巻き込まれ・・・・・・。 雅やかな平安京で、失われた恋と謎の物語がはじまる。

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