「ヒトの言語こそ最も優れたもの」という前提を静かに揺さぶり、「言語とは何か」という根本的な問いに向き合い、コミュニケーションとは何かを問い直す。
ヒトとチンパンジーの「近さ」と「違い」を丁寧にひもとき、コミュニケーションの組み立て方にどのような影響を与えているのか。チンパンジーは私たちと同じ年月を生きのびてきたサバイバーであり、それぞれの種に固有のコミュニケーションの世界をもっている。当たり前と感じてきた「ことば」のかたちを、少し違う角度から見つめ直してみます。言語学・霊長類学・神経科学・文化人類学など多分野の研究者から改めて「言語」を問い直すなど、野心的な試み満載です。
「ヒトの言語が言語の規準である」という考えをずらしてみると、ヒト以外の生き物のコミュニケーションの多様性が浮かび上がると同時に、有限の要素から無限の意味を生み出すというヒトの言語の独自性が、対比の中で浮かび上がってきます。コミュニケーションとことばを考える人に、必携書。
[本シリーズについて]
現在の社会では、言語だけではなく、さまざまな特性によりコミュニケーションがとりづらい人たちがいます。
みんながストレスなく生活していくだけでなく、すべてのひとに力を発揮してもらえる社会にするために、いまどんな課題があり、それをどうやって解決していけばよいのでしょうか?
それを考えるのが新しい学問分野「コミュニケーション共生科学」です。

